母の整える食卓を囲む三人姉妹、自殺した男と真相を追う女、幕末の日本を訪れた外国人大使と命を狙う武士、花の世話をし続ける女と船乗り。この４つの物語が同時に進行していく中、告げられる船長の死。決して交わらない４つの物語が船長の死を境に同じ時代の気分を共有し始める。船長を失った船に揺られるように、乗り越えきれない何かに飲みこまれた彼らはそれぞれの結末へと向かっていく。彼らを待ち受けているものとは・・？

同じ空間に複数の物語を同時に立ち上げ、決して交わらない状況を作りながら、一つの芝居として共存させる試みが行われた。作品は混沌を極め、難解と破綻の道を辿りながらも、単純な愛を謳う作品であった。2014年に死去したロビン・ウィリアムズの事を念頭に書かれている。